マーケティング

ホームページリニューアルの費用相場は?作り直しと部分改修の違い・内訳・失敗しない進め方

新しいWebサイトのデザインが表示されたノートパソコン

「10年前に作ったホームページが古くなってきた」「スマホで見ると文字が小さくて読みにくい」「問い合わせがほとんど来なくなった」。そろそろリニューアルを、と考えたときに、まず気になるのが費用です。

ところが、制作会社に見積もりを頼むと、30万円の会社もあれば300万円の会社もあり、どれが妥当なのか判断がつきません。この差が生まれるのは、同じ「リニューアル」という言葉でも、部分的な手直しから構成を一から考え直す作り直しまで、中身がまったく違うからです。

この記事では、リニューアルの種類ごとの費用の目安、見積もりの内訳、見落としがちな追加費用、リニューアルならではの注意点(検索順位やドメインの扱い)、そして準備のチェックリストまでを整理します。

この記事でわかること
  • 企業がリニューアルにかけている費用と、リニューアルの頻度(最新の調査)
  • 部分改修・デザイン刷新・全面リニューアルの違いと費用の目安
  • 見積もりの内訳と、見落としがちな追加費用
  • 検索順位を落とさないための、リニューアルならではの注意点
  • 制作会社に相談する前に準備しておく10項目

データで見るホームページリニューアルの実態

まず、ほかの会社がどのくらいの頻度で、いくらかけてリニューアルしているのかを見てみましょう。クーミルが2026年2月に経営企画・マーケティング担当者312人を対象に行った調査では、次のような結果が出ています。

56.4%
直近3年以内に
リニューアルした企業
34.6%
最も多かった費用帯
「100万〜300万円」
59.7%
費用対効果を
感じている企業

半数以上が3年以内にリニューアルしている

同じ調査で、ホームページをリニューアルした時期は「直近1年以内」が21.5%、「1〜3年以内」が34.9%で、合わせて半数を超えました。一方で「3年以上前」が25.3%、「実施したことがない」が18.3%です。ホームページは一度作れば終わりではなく、数年ごとに見直すのが当たり前になりつつあることが分かります。

費用は「100万〜300万円」が最多

リニューアルにかけた費用は、100万〜300万円が34.6%で最も多く、50万〜100万円が18.7%、300万〜500万円が17.1%と続きました。この調査の対象には中堅以上の企業も含まれるため、地方の中小企業ではもう少し小さな規模で進めるケースも多くあります。費用の幅については、次の章で種類別に整理します。

きっかけは「古さ」と「問い合わせ・応募の減少」

リニューアルのきっかけとして多かったのは、「デザインの老朽化」「問い合わせの減少」「採用応募の不足」「検索順位の低下」でした。見た目の古さだけでなく、問い合わせや採用といった成果が落ちてきたことが、リニューアルを決める大きな理由になっています。

一方で、リニューアル後に後悔したこととしては「SEO設計の不足」「制作会社選び」「戦略設計の不足」が上位に挙がりました。見た目を新しくすることだけを目的にすると、こうした後悔につながりやすくなります。

リニューアルの種類別の費用の目安

リニューアルの費用を考えるときは、まず「どこまで変えるのか」を決めることが出発点です。一般的な制作会社に依頼した場合の目安を、4つの種類に分けて整理しました。

種類費用の目安内容向いているケース
部分改修10万〜50万円スマホ対応、トップページだけの刷新、お問い合わせフォームの改善、数ページの追加構成や内容は今のままで問題ない
デザイン刷新30万〜100万円ページ構成や原稿はほぼそのままで、見た目とスマホ対応を全面的に新しくする内容は使えるが、見た目が古く読みにくい
全面リニューアル80万〜300万円誰に何を伝えるかから考え直し、構成・原稿・写真・デザインを作り直す問い合わせや採用など、成果を変えたい
大規模リニューアル300万円以上数十ページ以上のサイト、会員機能や予約システム、多言語対応などを含むサイトが事業の中核になっている

表の金額は、地域や制作会社の規模、依頼する作業の範囲によって前後します。地方の中小企業の場合、多いのは「デザイン刷新」か「全面リニューアル」です。

判断の分かれ目は、「今のホームページで成果が出ていない理由が、見た目なのか、中身なのか」です。内容は充実しているのにスマホで読みにくいだけなら、デザイン刷新で十分です。一方、問い合わせが来ない理由が「何をしている会社か伝わらない」「強みが書かれていない」といった中身の問題なら、見た目だけ新しくしても成果は変わりません。

「スマホ対応だけ」が割高になることも

10年以上前に作られたホームページは、そもそもスマホで表示することを前提にした作りになっていないことがあります。この場合、スマホ対応のためにほぼすべてのページを作り直す必要があり、部分改修のつもりが全面リニューアルと変わらない費用になることもあります。部分改修と作り直しの両方で見積もりを取って比べるのがおすすめです。

見積もりの内訳と、費用を左右する要因

リニューアルの見積書には、新しく作る場合とほぼ同じ項目が並びます。それぞれが何の作業なのかを知っておくと、金額の妥当性を判断しやすくなります。

項目作業の中身リニューアルならではのポイント
現状分析今のサイトのアクセス、問い合わせの経路、競合の調査どのページが見られているかを把握し、残すべきものを決める
ディレクション打ち合わせ、スケジュール管理、全体の取りまとめ総額の1〜2割ほどが一般的
構成・設計ページ構成、各ページで伝える内容の設計全面リニューアルでは最も重要な工程
デザイントップページ、下層ページの見た目ページ数に比例して増える
コーディングデザインをWebページとして組み上げる。スマホ対応を含むページ数に比例して増える
原稿・写真文章の作成やリライト、撮影今の原稿を使えるかで大きく変わる
CMS導入自社でお知らせや実績を更新できる仕組み今のサイトに更新機能がない場合は導入を検討
移行作業既存ページの移し替え、URLの転送設定リニューアル特有の作業。見積もりから漏れやすい

費用を大きく左右する5つの要因

  1. ページ数——デザインとコーディングの作業量はページ数にほぼ比例します。見られていないページは思い切って統合・削除すると、費用を抑えられます。
  2. 今の原稿や写真を使えるか——使える素材が多いほど安くなります。逆に、すべて書き直し・撮り直しになると費用は大きく増えます。
  3. デザインの作り込み——テンプレートを使うか、オリジナルで作るか。動きのある演出を入れるほど高くなります。
  4. 更新の仕組み(CMS)——導入費はかかりますが、更新のたびに制作会社へ依頼する費用がなくなるため、長い目で見ると安くなるケースが多くあります。
  5. 機能の追加——予約、会員登録、多言語対応、外部システムとの連携などを加えると、費用は一段上がります。
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見落としがちな追加費用

リニューアルでは、新しく作るときにはない費用や手間が発生することがあります。見積もりの段階で確認しておかないと、あとから追加費用になりがちです。

費用・手間起きやすいケース事前にできること
ドメインの移管ドメインが前の制作会社の名義になっている契約者と管理画面のログイン情報を確認する
サーバーの移転古いサーバーが新しい仕組みに対応していない今のサーバーの契約内容と更新時期を確認する
データの引き取り前の制作会社が原稿や画像のデータを渡してくれない契約書でデータの扱いを確認し、早めに依頼する
メールの設定変更サーバー移転でメールアドレスの設定が変わる社内のメール利用状況を把握しておく
URL転送の設定ページのURLが変わる見積もりに含まれているかを確認する
保守費用公開後のセキュリティ対策や更新月額費用と、その中身を確認する

なかでも多いのが、ドメインやサーバーが前の制作会社の名義になっていて、自社で管理できていないというケースです。リニューアルを考え始めたら、まずはドメインとサーバーの管理画面に自社で入れるかどうかを確認しておきましょう。

リニューアルで検索順位を落とさないための注意点

調査でも「SEO設計の不足」がリニューアル後の後悔の上位に挙がっていたように、リニューアルの進め方を誤ると、それまでの検索順位を失ってしまうことがあります。次の4点は必ず押さえておきましょう。

1. URLが変わるページには転送を設定する

ページのURLが変わると、検索エンジンにとっては「別のページ」になり、それまでの評価がリセットされてしまいます。古いURLから新しいURLへの転送(301リダイレクト)を設定しておけば、評価を引き継ぐことができます。リニューアル前に全ページのURL一覧を作っておくと、転送漏れを防げます。

2. よく見られているページの内容を削らない

アクセス解析を見ると、検索から多くの人が訪れているページが分かります。こうしたページの文章を大幅に削ったり、統合して消したりすると、順位が下がる原因になります。デザインを新しくしても、評価されている中身はきちんと残しましょう。

3. ページのタイトルと説明文を引き継ぐ

検索結果に表示されるページのタイトルや説明文は、検索順位にも影響します。リニューアルのついでに何となく変えてしまうのではなく、今のものを確認したうえで、必要があれば改善する形にしましょう。

4. 公開後の数週間はアクセスを確認する

公開直後は、ページが見つからないエラーが出ていないか、検索からのアクセスが急に落ちていないかを確認します。Googleの「Search Console」を使えば、エラーの出ているページを確認できます。

あわせて、リニューアルは成果を上げるための機会でもあります。採用を強化したいなら採用ページを充実させる、問い合わせを増やしたいならよくある質問や事例を増やす、といった形で、見た目だけでなく「誰に何を伝えるか」を見直すことが、リニューアルの効果を大きくします。採用ページの考え方は「建設業の採用に効くホームページとは?」でも解説しています。

失敗しないリニューアルの進め方

リニューアルは、次の5つのステップで進めるとスムーズです。

01

目的を決める

問い合わせを増やす、採用を強化するなど、リニューアルで何を変えたいかを決める

02

現状を把握する

アクセス、よく見られているページ、ドメインとサーバーの契約を確認する

03

見積もりを比べる

2〜3社に同じ条件で依頼し、内訳と公開後の費用まで比べる

04

制作と確認

原稿と写真を用意し、スマホでの見え方を中心に確認する

05

公開と改善

URL転送とエラーを確認し、問い合わせの変化を見て改善する

なかでも大切なのが、最初の「目的を決める」ステップです。「古くなったから新しくしたい」だけで始めると、制作会社への依頼がデザインの好みの話に終始し、公開後に「見た目はきれいになったが、問い合わせは増えない」という結果になりがちです。

また、見積もりは2〜3社から取るのがおすすめです。先ほどの調査でも、制作会社への相談社数は「2〜3社」が44.8%で最も多くなっていました。比べるときは合計金額だけでなく、作るページの数、原稿や撮影を誰がやるか、公開後の保守費用まで、同じ条件で比べられているかを確認しましょう。見積もりの比べ方は「採用サイトの制作費用の相場は?」のチェックリストも参考になります。

相談前に準備しておく10項目

制作会社に相談する前に、次の10項目を準備しておくと、打ち合わせがスムーズに進み、見積もりの精度も上がります。

リニューアル準備チェック

  • リニューアルで変えたいこと(問い合わせ、採用、信頼感など)を一言で言える
  • ホームページを見てほしい相手(お客様・求職者など)が決まっている
  • ドメインの契約者と、管理画面に入る方法が分かる
  • サーバーの契約内容と、更新の時期が分かる
  • 今のサイトのページ一覧(URL一覧)がある
  • アクセスの多いページと、問い合わせの多い経路を把握している
  • 残したいページと、削ってよいページの見当がついている
  • 使える原稿や写真と、新しく必要なものが整理できている
  • 参考にしたい他社のホームページが2〜3社ある
  • 予算の上限と、公開したい時期が決まっている

すべてそろっていなくても大丈夫です。分からない項目は、制作会社に相談するときに一緒に確認してもらいましょう。

よくある質問

今のホームページの制作会社以外にリニューアルを頼んでも大丈夫ですか?

問題ありません。ただし、ドメインやサーバーの契約者が誰になっているか、今のサイトのデータを引き取れるかは事前に確認が必要です。ドメインが前の制作会社の名義になっていると、移管の手続きに時間がかかることがあります。まずはドメインとサーバーの管理画面に自社で入れるかどうかを確かめておきましょう。

リニューアルすると、検索順位は下がりますか?

正しく進めれば、大きく下がることはありません。注意したいのは、ページのURLが変わる場合です。古いURLから新しいURLへの転送(301リダイレクト)を設定しないと、それまでの評価が引き継がれず、順位が下がる原因になります。アクセスの多いページの内容を削らないことも大切です。

スマホ対応だけをお願いすることはできますか?

可能です。ただし、古い作りのサイトでは、スマホ対応のためにほぼ全ページの作り直しが必要になることもあり、全面リニューアルと費用が大きく変わらないケースもあります。部分改修と作り直しの両方で見積もりを取り、比べてから決めるのがおすすめです。

リニューアルにはどのくらいの期間がかかりますか?

部分改修なら1か月前後、10ページ前後の全面リニューアルなら2〜4か月が一般的な目安です。期間を左右するのは、原稿や写真の準備と社内での確認です。社内の確認者と締め切りを最初に決めておくと、スケジュールが延びにくくなります。

原稿は自分たちで用意しないといけませんか?

会社によって対応が分かれます。自社で用意すれば費用は抑えられますが、忙しくて原稿が出せず、公開が何か月も延びてしまうケースは少なくありません。取材をもとに制作会社が原稿を作るプランもあるので、社内の体制に合わせて選びましょう。

まとめ

ホームページのリニューアル費用は、スマホ対応などの部分改修なら数十万円、構成から考え直す全面リニューアルなら100万円前後から、が一つの目安です。最新の調査でも、半数以上の企業が3年以内にリニューアルしており、費用は100万〜300万円が最も多くなっていました。

費用を考えるうえで大切なのは、「何のためにリニューアルするのか」を先に決め、それに必要な範囲だけに予算を使うことです。見た目の問題なら部分改修やデザイン刷新で、成果の問題なら中身から見直す。この見極めが、無駄のないリニューアルにつながります。

あわせて、ドメインやサーバーの契約確認、URLの転送設定といったリニューアル特有の準備も忘れずに進めましょう。

なお、既存サイトの作り直しではなく一から新しく作る場合の費用の目安は「ホームページ制作の費用相場は?種類別の料金の目安・見積もりの内訳・費用を抑えるコツ」で整理しています。

offtieのホームページリニューアル

地方の中小企業のホームページを、「問い合わせ」と「採用」につながる形に作り直しています。

  • 今のホームページの点検と、部分改修か作り直しかのご提案
  • 構成の設計、原稿作成、写真撮影のディレクション
  • スマホ対応・自社で更新できる仕組みでの制作
  • ドメイン・サーバーの確認、URL転送の設定、公開後の改善サポート

「今の見積もりが妥当か見てほしい」「まずはトップページだけ」といったご相談も歓迎です。お見積りは無料です。

参考資料

  • Web担当者Forum(クーミル調べ)企業のホームページリニューアルに関する調査(2026年4月) Web

御社のホームページ、
どこから直すべきか一緒に考えませんか

今のホームページを拝見し、部分改修で十分か、作り直したほうがよいかを率直にお伝えします。

Profile

YK

金井 泰幸

offtie 代表。GMOインターネットグループでのデジタルマーケティング支援を経て独立。地域に根差した企業の「伴走役」として、ホームページやSNS・Web広告による発信、AIを使った業務効率化、人手の足りない業務の代行まで、会社の困りごとをまとめて支援している。